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Happy to Go with Physical Books / 意外に健闘する「本」という存在。

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デジタルで買うか、ホントの本を買うか…。 いまのところ、わたしが迷わずデジタルで本を買う場合は、 今すぐ読みたいとき マンガ 雑誌(旅行関連) 資料(ビジネス関連)  です。 それ以外は基本的に昔ながらの「本」。 そもそもモノとして本がすきということも根底にありますが、紙独特の安心感てあると思います。 雑誌も、意外にも残したいものは本誌を買います。 デジタルのほうが管理が不慣れだし…アカウントなくしたらオワリだわ、とか考えるとまだまだ 紙のほうがいい…。 逆に紙。 雑誌については、きょう誰かが「同じコンテンツでもデジタルで見るとちゃちく見える」と言っていて納得。 サイズの問題もあるし、やはり人間は紙の重みや手触り、ページをめくるスピード、そのとき起こるふわっとした風…といったものを総合的に感じ取ってコンテンツを消費しているのかも。 音楽がほとんどダウンロード形式、そしてサブスクリプションモデルになったことを考えると、紙の健闘は意外ですよね。 そんなことを思って英会話の宿題をしていたら、ひとつ記事を発見。 アメリカでもデジタルで本を読んでいる人は28%(ホントの本は65%)と、そう多くないよう。 その理由は、そもそも「アメリカ人はそんなに本読まない。」とのこと。 本を読む人の数自体が減っているから、デジタル書籍も盛り上がらないんじゃない?と。 確かに、電子書籍のほうが少し安かったりするけど、その差もある程度量を買わないとたいした額じゃないしね…。 一番いいのは両方うまく使いこなすこと。 どちらがいい、とかじゃなく、早く必勝法を編み出したいものです。 Previously most people have believed that digital books make print obsolete.  However, 65% of Americans have read a physical book in the last year while only 28% have read a digital one according to the survey. Even though digital books ...

Coloring Books for Adults. / 最近流行の「大人の塗り絵」。

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国内外で話題になっている「大人のぬり絵」。 via Amazon.co.jp 本屋さんでやたら見る『Secret Garden』。 確かに、どことなく絵にストーリーがあって、デザインも繊細で、これに自分で色をつけてみたい!と やる気を起こさせる内容。 ここ2,3年、日本でももちろんよく見かけますが、海外では小さめの本屋さんでも必ずといっていいほど置いてあります。 どうやら世界的に『ぬり絵』がトレンドのよう。 先月売りの『VOGUE JAPAN』8月号(6月28日発売)に 「ファッションぬり絵」 なる付録がついたことは衝撃でした。 ぬり絵と侮るなかれ、さすがはモードの頂点。 1950年代の『VOGUE』の表紙やファッションフォトをイラストに起こしたスペシャルな「ファッションぬり絵」はディオールやシャネルのデザインを含む豪華4作品付き。 自分で色を塗り完成させる…それだけでも楽しいのだろうけど、できた作品をインスタグラムでシェアする投稿型のキャンペーンも開催中。 現代を代表するデザイナーたちもおのおのの “ぬり絵” 作品を投稿しているので、それぞれの世界観を見比べてみるのもおもしろいかも。 Instagram のハッシュタグ #coloringvogue でシェアされたぬり絵が一気見できる!というソーシャルキャンペーンでした。 最近だと、 おしゃれな旅行ガイドなどデザイン・アート系の本をよく出版してくれるパイインターナショナルも 『民族衣装のぬり絵ブック』 を出していました。 なんと世界24カ国のロマンティックな民族衣装が一冊に収められている模様。 8/9 発売。 パターンなども大きくわかりやすい。 説明もしっかり。読みのもとしても充実。 たしかに、ぬり絵に没頭できたら嫌なことから解放されストレス解消にもなるし、何かを “つくる” ことで達成感も感じられるかもしれません。 ほぼ作ってくれてて、色付という “最後の仕上げ” だけをやればよい、その単純な作業のもつパワーは大きいですね。 以下はCNNで英語の勉強がてら読んだ記事。 The pros and cons of your coloring books obsession I read an interesting art...

Itinerary for Summer Vacation. / 夏休みの計画。

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三連休は流石に作業しないと…と思いつつ、結局最終日の夕方は夏休みの計画に費やしてしまいました。 一年で一番楽しみな夏休み。 このためにしょっぱいシゴトもがんばっている!といっても過言ではない、バケーションが近づいてまいりました。 9月後半のシルバーウィークのあたりでニューヨーク7日 + サンフランシスコ2日の予定です。 飛行機は久々のユナイテッド。 ニューヨークのステイはAirbnb、サンフランシスコは普通のホテルに。 サンフランシスコはナパバレーに行くのが目的です。 ニューヨークでの滞在はだいすきな Greenpoint に。 去年の記憶だと、まだ外国人にはそこまで注目されていなかったとおもいますが、一年のあいだに変わっているかもしれません…。 あまりバタバタしたくないので、ゆったり英気を養いたいところ! 去年買った CREA Traveller と、@Premium のニューヨーク特集号で早くも予習中です。 NYといえば!の佐久間裕美子さんのガイド。 『&Premium』創刊以来、NYの最も旬なエリアをイラストMAPとともに紹介してきた人気連載「&New York」。その連載を1冊にまとめたトラベルガイド『&New York ニューヨーク、街歩きガイド』が発売!  ( マガジンハウス @Premium ) これは買うしかない!と秒速でキャッシャーへ。 円高になれ~!と願う日々となっています。

Digital Book. / 最近の雑誌 x デジタル。

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最近のデジタル事情。 講談社 の codigi (コデジ) 。 これ知ってます?? 講談社が1月23日、 新サービス「講談社デジタル本棚 codigi(コデジ)」をスタート しました。 対象となるのは、 ViVi 、 VOCE 、 with 、 FRaU の4誌。 購入したすべての読者にデジタル版を無料で提供するというもので、結構おもいきったなーとおもいました。 雑誌に挟まっているID(ユニーク)を入れると、デジタル版がダウンロードできます。 IDを統一にしなかったのは、いわゆる  デジタル万引き  の類がどれくらいあるのか調べる目的もあったよう。(結果的にはほとんど無。) 中身を見てみたところ、基本的にすべての内容がPDFになっています。 広告もそのまま転載されていて、事情を聴いたところシャネルとP&G(一部商品)以外はすべて掲載しているとのこと。 毎月かなりの雑誌を買っているわたしとしては、Kindle ではやく売ってほしい…。 Kindle で読めたもっと買うのに。 定価でいいし。 ちなみに、現時点で今月自腹買いした雑誌は 25ans 、 Numero Tokyo です。 デジタル版があったらもっと買うのにな。(二度目)

Color of me. / 水色の自己主張。

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このまえ、 B&Bのトークイベント「新しくなった“広告”の話しをしよう!」 に行ってきました。 登壇者は博報堂の頭脳たち。 ☑︎ ルミネや資生堂の広告で有名な 尾形真里子さん 。 ☑︎ プランナーの井村光明さん。 ☑︎ 『ケトル』 の編集長でもあるだいすきな嶋浩一郎さん。 …豪華!!! 「なぜか愛せる人々」をテーマにリニューアルされた 雑誌『広告』 。 新編集長となった尾形さんを、元編集長ふたり(井村さんは連載もスタート!)が囲むかたちになりました。 記念すべきリニューアル後第一回目の特集は『水色の自己主張』。 いま、自己主張が真っ赤になっていませんか。 水色の自己主張、なんかいいと思いません? 煽りタイトルがおどり、誰もがSNSアカウントを複数使い分け、主張を重ねる時代。 テンキーで打ったことばを発してなくても、「いいね」や「既読/既読スルー」やリツイート、そういったシグナルも立派な “自己主張” ですよね。 ロジカルで、でもドラマティックに議論することこそスマート。 すくなくとも理論武装出来てないと “バカ” 。 でもそれだけじゃないよね。と。 なんにも言わずに 自分を理解して欲しいなんて 甘えん坊すぎる。 どうせ届かないとあきらめるのは 優しくなさすぎる。 誰もがメディアを持てる時代になって 自己主張の手段が溢れています。 自分に都合の良い主張を ふりかざすこともできる。 自分とは考えの違う主張に 耳をそばだてることもできる。 いま、 相手を追い詰めることなく やわらかな風をおこせたら。 bu 『広告』最新号 ト書きより 自己主張である以上、水色はありえない。 でも、そういう言い訳・ぶりっ子・手練手管・小ワザもコミュニケーションだなあ、と感じたのでした。 《よだん》 それにしても、水色ってコミュニケーションの色なのかな。 twitter、skype、blue bottle coffee(これも入れていいかな…?)など、コミュニケーションツール・プラットフォームは水...

“JOJO'S BIZARRE ADVENTURE” / 今年の相棒はジョジョ。

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『SPUR』 x ジョジョ。 昨年は大いに デス妻 にハマったわたし。 アメリカのTVガイドでの貴重な画像。 「スーザンのばか!」 「リネット…、それでもトムなの?不幸な女ね…」 「ブリーがやっぱり一番だな」 なんて毎日妻たちと一喜一憂していました。 しかし、180話観終わって完全に空洞に。 悲しいとか寂しいというよりも、放心状態になりました。 つぎは何を観ればいいのー!!!! そんな悩みが解決されました。 “ ジョジョ ”です。 周回遅れではまりがちな私ですが、今年はなんと「 ジョジョの奇妙な冒険 」にハマりそうです。 1987年にジャンプで連載が始まって以来、主人公は何世代も変わり、 舞台もストーリーによって変わるので、はからずも世界中を旅し、 いまなお絶大な人気を誇る“ジョジョ”。 そのカリスマ性を知っていたからこそ「なんか危ない予感」がしたため、遠ざけていました。 今更…と思いつつも、つい出来心から手を出してしまいましたが、はやくも中毒性が現れはじめています。 現在、発売済み111巻のうち(*絶賛連載中)8巻までを読了。 あと100巻以上あるのでしばらくは寂しくない! 今年はジョジョYEARになりそうです。 I am very behind in the trends this time after I became a huge fan of “JOJO'S BIZARRE ADVENTURE” just now.  “JOJO'S BIZARRE ADVENTURE” series started in the WEEKLY JUMP  magazine back in 1987. JOJO the hero is always attractive and the stories are complicated and very interesting. The stage changes with the stories.  This manga is so famous it has a lot of fans abroad as well. In 2011 famous fashion ...

"BELL’ITALIA" for Weekend MaxMara. / トリコロールな写真展“BELL’ITALIA” 。

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ウィークエンド マックスマーラ 、銀座にあるのご存知ですか? Dolce & GabbanaがD&G終了 させたり、 ディーゼルが55DSLを終了 させたり。 要はセカンドラインって続かないよね…なんて思ってたら、大間違い! ウィークエンド マックスマーラ は、イタリアブランド「マックスマーラ(MaxMara)」のカジュアルラインとして1984年に誕生。 これはもはや長寿の部類!(1983年スタートのmiumiuが最長老か?) 2013年12月に銀座店がソフトオープンし、11月7日のファサード完成と共にグランドオープンを迎えました。 本国ボローニャ、パリのサンジェルマンデプレ、ロンドンはノッティングヒルに続き、世界4店舗目の路面店ということです。 そんなグランドオープンを記念して(?)、イタリア人写真家Paolo Simonazziパオロ・シモナッツィさんの写真展が行われていました。 どの写真も伝統の3色(イタリアのトルコロール、赤白緑)がテーマになっていて、可愛くて自然と笑顔になれる作品群! 絵葉書のような“理想”と、軽犯罪が多くカオス的な“現実”のちょうど間… 一瞬一瞬の、誇張のない等身大の美しさが真空保存されたような写真でした。 「ナポリの神様」というタイトルの写真にはやはりマラドーナが。 ちょっと皮肉っぽいものもあったりで、フレンドリーな展示でした。 ■PAOLO SIMONAZZI 写真展「BELL’ITALIA」 会期:2014年11月1日~14日 東京都中央区銀座4-2-2第1弥生ビルディング1&2階 店内での写真撮影は不可でしたが、入場無料で、なんと写真集までいただけました。 太っ腹! そして展示写真も購入可能のよう。

Event "Good Night Gods." / 『おやすみ神たち』、スライド朗読会。

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さて、今週末のハイライト、それは GALLERY MoMo で開催されたイベントです。 写真家・ 川島小鳥さん 、詩人・ 谷川俊太郎さん による『おやすみ神たち』朗読とスライドのイベントに参加しました。 はじめて行ったこのギャラリーはとてもコンパクト。 川島小鳥さん、谷川俊太郎さんの初めての共著となる作品集『おやすみ神たち』を記念した展示は、10 月11 日(土) から11 月3 日(月・祝)まで見ることができます。 ギャラリー内にはパネル作品や詩(すべて新作!)が並べられていました。 結構ぎゅうぎゅうななか、おじいちゃんだけど快活な谷川さんと見るからに緊張した挙動が安定しない川島さんが登場。 川島さんの写真をスライドで拝見しつつ、谷川さんご本人が詩を朗読する… という豪華なものでした。 詩の朗読のあと、お二人のトークがあり、質問コーナーがあり、と盛りだくさん。 文豪だし、高齢だし、これだけの実績がある方だから堅物なのかしら… なんてひどい偏見を持って足を踏み入れたわたしでしたが、 谷川さんはとにかく周りをよく見ていて、柔軟で魅力的な方でした。 誰よりも自由な“目”をもっていて、フラット。 だからこそ、若いクリエイターとのコラボレーションもこれほどしっくりくるのだな、と感じました。 川島さんは、作品はもちろん知っていましたが、あまり詳しくない…。 『未来ちゃん』が有名すぎて、そのイメージが100%でした。 おふたりが共通して、長いこと「かわいいって言われたくなかった」とおっしゃっていたのには共感しました。 谷川さんいわく「なんか下目線じゃない?」と。 ことばのニュアンスというか、本質というか、そいうところに敏感だからこそ、かもしれませんが、 チープなほめ言葉というか。 クリエイターとして評価されているのか?疑問に感じてしまうらしいです。 わたしも“かわいい”は(テキストではたまに使うけど、話し言葉では)濫用しません。 (ついでにいうと、同様に“女子”とか“オトナ○○”とかも死ぬほどきらい。  よって、最悪のコンビでいうと、“オトナかわいい”となります。) ちなみに、川島...

The Recital of Shuntaro Tanikawa. / 谷川俊太郎さんの朗読会。

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きょうは待ちに待った詩人・ 谷川俊太郎 さんの朗読会です。 80歳を超えた今でも活動的な谷川さん。 松本大洋さんが絵を担当された 『かないくん』 は 2014年上半期最も売れた絵本 とのこと。 (これ、 糸井重里事務所 から出版されているようです。糸井さん。さすが!) わたしは特に詩に詳しいわけでなく、読書家でもなく。 多作ですし、すべての作品を読んでいるわけではありませんが、まだ読んでない人がいたら是非お勧めしたいわたしのベスト・オブ 谷川俊太郎はこの2作品です。 ひとつは海外の絵本の翻訳もの、 『そんなときなんていう?』(岩波文庫) です。 忙しいとどんどん自分本位になり、思いやりや世間に対するマナーが後回しになりがち…。 ワガママな態度を優しく正してくれる、そんな絵本だと思います。 ふたつめは 『二十億光年の孤独』(集英社文庫) 。 こちらは 《宇宙x芸術》 展 で出逢いました。 谷川氏、作家としての処女作。 文庫本のなかにはたくさんの詩が入っていますが、やはりタイトルにもなった『二十億光年の孤独』がいちばんすきですね。 ちっぽけな自分という存在と、宇宙という無限に大きく得体の知れないもの。 まったく別なんだけど、もしかしたら似ているのかもしれない。 孤独をよりリアルに、浮き彫りにしつつ、孤独から救ってくれるような希望を与えてくれます。 さて! 18時からかなので、とにかく楽しみ!

Bookworm? No, Magazine-worm. / 雑誌ラヴァーからひとこと。

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image from Sumally 「これさえあれば!」という大きなファッションやメイクのトレンドは次第になくなりつつあるような気がします。 というか、流行らせようと意図をもってしかけて、万が一ラッキーに流行ってもショートタームで流れてしまう…。 だから、メインストリームが見えづらいのかもしれません。 実際、雑誌やテレビそしてSNSなどネットでいろいろ見過ぎて “既視感” がすごい。 一瞬いいなーとおもっても、自分がそれを手にとったり買いに行くまでに “飽きて” しまいます。 (わたしはこの点、広告とかの「露出のコントロール」を本気で考えてほしいとおもう。) これからは自分のすきなもの(ベース)に自分なりのトレンドをチョイスしていくしかないのかもしれません。 「わたしはなにがすきなのか。」 それが問題です。 image from Numero Tokyo まえに、 NumeroTOKYO 編集長の 田中杏子 さんと新しくエディトリアル・ディレクターになった 軍地彩弓 さんのトークショーに行きました。 テーマは 「ファッション界のマウンティングとは? ~Numéro TOKYOが考えるファッション雑誌のこれから~ 」 でした。 そこでもちょっと話題になっていたこと。 「最近若い子と話してても、○○がすき!とか、○○をしたい!とかあんまり聞かないよねー。」 と。 お二方の場合、お姉様方のまえだと言いにくい…とかもありそうだけど。 まずは、自分はなにがすきなのか。 それは人に言えるくらいすきなのか。 万物に関心をもって、それぞれに「すき」をもつのは難しい。 結果的にすきなものが少なくてもしょうがないとおもう。 けど、ひとつの「すき」が強ければ、意外にその周辺で次の「すき」が見つかったり広がったりするもの。 ちなみに、トークショーで運良くわたしのゆるーい質問が読まれました。 Q. ファッションはすきなのですが、メイクにはほとんど興味がもてません。 ダメですか? A. いいとおもいますー! むしろ、ファッションがすきと言えるところがいい!! この子はファッションがすきっ...

The Sounds of Water. / 山種美術館 《水の音》 展。(前期)

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またもや 山種美術館 に行ってきました! 今年はもしかしたらすべての企画を見ているかも… というくらい、この小さな美術館にはまっています。 キュレーションがおもしろくって 毎回テーマを変えては日本画の素晴らしさ、楽しさを教えてくれます。 お盆の来客数が減る時期を見込んでか 学芸員さんによるガイドツアー があったので それに入れてもらいました。 さて、今回は「水」がテーマ。 川、海、滝、雨の各セクションがあり、 古くは歌川広重さんの浮世絵から 現在も活躍中の千住博さんの「ウォーターホール」まで。 夏にぴったりの水というテーマですが わたしにはさらに「行かねば!」と惹きつけるものが。 なんと、前期にはマイホームタウン・鳴門の渦をテーマにしたものが3点もあるのです。 いまは橋が架かっていて描かれた風景ではありませんが、 大きな渦潮はめずらしいらしく 昔から絵画のモチーフになっていたことはとても面白いと思いました。 行かねば! まず、入ってすぐにあるこちら。 奥村土牛 さんの『鳴門』。 激しく躍動感があるはずの渦潮ですが どこか優美で柔らかい印象です。 金箔を貼り、その上に色を重ねているのだとか。 ゴージャスですね。 二作目はこちら。 3枚の連作。 歌川広重 さんの《雪月花之内 花》 の 『阿波鳴門之風景』です。 おいおい、花が描かれてないぞ! と言われそうですが、渦が花の代わりとなっています。 三つ目は屏風の作品。 左隻の一部。 川端龍子 さんのこれまた『鳴門』。 六曲一双と “会場芸術” を謳った彼らしい大型の作品。 院展(=要はメインストリーム)を飛び出して 新しい道を進もうとした彼の初期の作品とのこと。 真っ青な海の色に、白く泡立つ波。 ダイナミックで清涼感と躍動感が全面に感じられます。 非常に大型で迫力満点。 直前に “赤の元宗” こと 奥田元宋 さんの『奥入瀬(秋』もあり、 “青の龍子” と見比べるもよし。 企画の面白さ、展示の面白さ。 このあたりに、キュレーターの意気込みを感じます。 奥入瀬が大すきで晩年になっても奥様と訪れ デッサンをしていたという元...

Road to Gaudi. / ガウディまでのみちのり

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趣味がない。 すぐ飽きる。 舐めてかかる。 TAKE OFF! そんなわたしの唯一の興味は “旅行” 。 落ち着いて考えると、 金額的にも時間的にもかなり費やした投資だということが身に沁みます。 予習復習しないわたしですが、 旅行だけは別。 来週のバルセロナ&パリ旅行に向けて 2005年くらいからチマチマ買い集めていた世界遺産、パリ、と名のつく雑誌を読み返しています。 井上さんは2011年末には「PEPITA 井上雄彦MEETSガウディ」という本も刊行。 最新号のCasa BRUTUSは『井上雄彦とガウディ巡礼』。 しかし、 BRUTUS的 ガウディ建築の最大のポイントである 逆さ吊理論がわかりません。 このなぞを解明したい。 出来れば、サグラダファミリアに着く前に知っておきたい。 現場では事実確認からはじめたい。 そう思いCasa BRUTUSを5回くらい読みましたが 已然として理解できていません。 これは、基礎力の問題か? ちょうどそのタイミングで教えてもらったのがコレ。 「ヨーロッパものしり紀行」シリーズ。 元添乗員イチオシの紅山雪夫さんの本です。 基礎を易しい日本語で丁寧に説明して下さっているうえ、 なんだか語り口が愉しく、 とりあえずわかった気にさせてくれます。 ヨーロッパの建築史は コリントスのアポロン神殿。 神々の神殿を中心とした ギリシャ建築 世界最古のコンクリ建築でもあるパンテオン。 ギリシャ建築をブラッシュアップし アーチやボールト、ドームを生み出した ローマ建築 東ローマ帝国で栄えたロシア正教の教会やモザイクなどが特徴の ビザンチン建築 中世を挟み、 ロマネスク建築 へ。 10世紀になると農業の生産性が向上し、社会全体にゆとりが生まれました。 手工業、遠隔地商業が復活し、都市が興ります。 諸侯の戦争や戦略結婚の結果、領地の合併が進み、大型の諸侯が現れました。 特にフランスではこの傾向が早くからありました。 そこで訪れた10世紀末の教会建築ブ...