MoMA in Hong Kong. / 香港の新しい顔、M+。
ニューヨークの MoMA 、パリの ポンピドゥー 、ロンドンの テート・モダン 。 大都市では、人口や経済はもちろん、文化のサイズも重要です。 アジアの雄・香港もまた経済発展にあわせて文化的充実を図るため、新しい美術館を作っているようです。 2018年に開館予定の 「 M+ (エムプラス) 」。 デザインはHerzog & de Meuron + TFP Farrellsチーム案に。 倉俣史朗 氏が手がけた寿司店「きよ友」を丸ご移動し、収蔵されることが決まり少しニュースになったので、わたしたち日本人はそのニュースで美術館のことを知った人も多いかもしれません。 内装・外装をすべて移築するというはなしなのですが、さすがテート・モダンの倍、MoMa本館の5倍の敷地を確保しているだけあって、豪快。 作品の購入予算も破格で、ニュースによると約230億円を超えるようです。 インテリアデザイナー、空間デザイナーである倉俣史朗氏の作品を高く評価していることもそうですが、この新しい美術館では、絵画や彫刻など従来の美術品に加え、映像や建築、メディア・アートなど同時代的なものがたくさん集められる予定で、中国の作家はもちろん、アジアの芸術を充実させるとのことでした。 以前、 ヤゲオ財団が保有するプライベートコレクションの展示会 に行きましたが、中国人アーティストの作品はすごくおもしろく、今まであまり注目してこなかったことを後悔しました。 集める人の視点によって、まったく違うコレクションが生まれます。 いままでの名門美術館はどうしても西洋にばかりあり、アジアの作品はなかなか評価されていないのも事実だと思います。 こういった文脈の中で、日本人の作品が再評価され、日本のアートシーンにも刺激になるといいなあ、と思います。 【参考】 アジアに新拠点、集まる世界のアート @The Asahi Globe 「香港はきっとアジアの現代美術のハブに」。 「きよ友」は2014年5月にM+が購入。 ファサードとインテリアを解体する様子や、関係者のコメントを収録した動画も。