Mirror Neuron / “時代を買う”、コレクターのまなざし
きょうは、駆け込みで 高橋龍太郎 さんのプライベートコレクション、Mirror Neuron展を観にいきました。 日本の現代アートの教科書とも言える高橋コレクション。 いまや国内外屈指の量、そして質を有する個人コレクションです。 タイトルにもなっている ミラー・ニューロン とは、(すごく簡単に言うと)他人の行動をみて「鏡」のように自分も同じ行動を取っているように反応する神経細胞を指すようです。 それは他者との共感や模倣行動を司る細胞とも考えられています。 人間は、手を自由に使い文字を得て思想を高めていくわけですが、こういった、言わば “高度なコミュニケーション” を可能にした原点となる細胞ともいえるでしょう。 このミラー・ニューロンにより、個が集団に影響を与え、行動や学習を効率化していく…。 日本の現代アートによく見られる「型」あるいは「なぞらえ」は、「模倣」や「引用」を多用する現代アートの世界的潮流と不可分であるだけでなく、日本古来より続く美意識に則ったものです。 アート、特に現代アートがもつちから、それは集団に魔法をかけるミラー・ニューロンを強く意識させる一方で、あたりまえにしていた自分の行動がオリジナルではなく「模倣」行為ではないかと立ち止まらせる怖さではないかと思います。 一見、キャッチャーで親しみやすい作品が多い現代アート。 ただ、そのなかにある普遍的な「不安」はこのミラー・ニューロンなのかな、とおもいました。 なんでも解明されてしまう「科学」への不安。 自分だと思っていたものが実はそうじゃないと気づく不安。 もはやオリジナル(原型)が見つからないという不安。 現代アートをみていて思うのは、素材の多様性です。 (もしかしたら過去にも存在し、その素材の特区頂上残っていないだけなのかもしれませんが。) 名和晃平 さんの最新作で、高橋氏のために制作された《PixCell-Lion》。 140近く展示されていた作品をみていくと、木や紙以外にも、クリスタル、なにかの繊維、動物の剥製など…。 本当にいろいろな素材が使われています。 見ていて単純に美しい作品もあればそうでないものも。 投機的な目的でアートの個人コレクターになるひとも多いと聞きますが、作家や